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国語の話

問題文を読むときは

話題をつかめば読解は深まる-2度読みのススメ

まず次の文章を読んでください。

 席についた。ギリギリセーフ。まったく自分でもイヤになる。明日か

らはこの性格はなおさなきゃ、ってムリか。

 仲良しの何人かがぼくのほうを見る。田中がこちらに歩きかけたとき、

担任の加藤先生が入ってきた。今日はスーツ姿だ。

 まだだいじょうぶ、まだまだ時間はある、そう思っているうちにいつも

時間がたってしまうんだ。田中とだって話したいことがいっぱいあったのに。

加藤先生が出席を取り始めた。…

 ある朝の、どこにでもありそうな場面ですね。とくに難しいところも

心に残るところもないと思います。

 しかし、これを「卒業式の朝」と思ってもう一度読んでください。さあ、

どうでしょう。今度はいろいろと気づくこと、感じ取れることが増えたの

ではないでしょうか。

 「性格を直すのはムリ」…もう明日からはここへは来ない。

 「今日はスーツ姿だ。」…卒業式でかちっとしたスーツで来たのだ。

 「加藤先生が出席を取り始めた。」…いよいよ小学校最後の出席を取り

始めた!

 このように「何の話なのか」が分かった上で読むと理解は深まるのです。

 もちろん伏線部や先を暗示する表現にも一読して気づくようになったら

2度読みは必要ありません。

 しかし、読みが未熟な小中学生の間は、問題文にさーっと一度目を通した

だけで問いに入るのはよい方法ではありません。2度読むことで読みは深ま

ります。

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