《教材・指導方法》
教材は物語文を用います。あまり本に慣れていない場合や、
読解力にやや不安がある場合以外は上級向けのものを選ぶのが
よいでしょう。
短編の物が使いやすいようです。
指導するかたは、大人のかたであればどなたでもけっこうです。
週1~2回、1回に15分~30分程度が適当でしょう。
指導方法はまず、指導するかたが先に教材を読んで質問の場所を
用意し(質問の作り方は後で述べます)、子どもに文章を音読させ、
質問の箇所まで来たら文末で音読をストップし問いかけるという
やり方です。
これを繰り返していくわけですが、問いによっては先まで読ま
なければ答えられないときもあります。そういうときもあまり先
まで読ませずに、必要最小限を読ませるようにして下さい。
物語の冒頭部分は問いを多くして、場面、人物の性格、環境、
人間関係などいろいろと考える習慣を付けてください。ストーリーが
はっきりしてきたら問いは1ページに1つ2つでもよいと思います。
《指導上の注意》
文章中で用いられた熟語や慣用句は、読解に必要な最小限を教える
ように心がけて下さい。「せっかくだから」とばかりに欲ばると読解の
妨げになることもあります。
答えがひとつに絞れないとき、いつかの答えが考えられるときは、
考え付くかぎり言わせてみるとよいでしょう。深く考えること、
ちがう視点をもつことの練習になり、とてもよい勉強になります。
正解を教えずに先へ読み進み、それがわかるところへ来たときに気付
かせるようにして下さい。
作問はなかなか難しいものです。初めのうちは良い問いを作ろうと
せずに、物語を通して対話するつもりで行って下さい。「『これ』は
何を指しているかな?」「なぜ~したのかな?」「このときはどんな
気持ちだったと思う?」「この人、どんな人?」「次はどうなると思う?」
「ここを読むとどんなことがわかる?」こんな問いかけで十分読解力を
養えます。
ぜひ試してみてください。
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